こんにちは、㈱エムズアーキプランニングの東です。
第4記事目となります今回は「小屋裏換気計算」について書いていこうと思います。
まず、小屋裏換気計算とは何か?という話ですが
天井断熱の場合は天井部分で断熱空間を分断してしまう為、小屋裏空間に空気が停滞することで熱気が溜まってしまいます。
それが原因となり断熱材を施工しているにも関わらず室内が暑かったり、小屋裏の温度差が元で結露して天井のシミや部材の腐食を起こしてしまったりといった問題があります。
長期優良住宅や設計性能評価といった性能評価関連の申請ではこういった問題をなくすため劣化の軽減として小屋裏空間への換気計算が必須事項となっています。
具体的な検討内容としては天井面積に対しての必要換気面積を算出し、それに応じた換気材の必要数を算定していく。といった流れになります。
天井面積に対する必要換気面積の割合ですが給排気部材の設置位置によって変わってきます。
■小屋裏給排気の場合:1/300
屋外に面する小屋裏の壁の換気上有効な位置に2箇所以上設置が必要です。
天井面積に対する有効換気面積の割合は1/300以上としてください。
■軒裏給排気の場合:1/250
軒裏の換気上有効な位置に2箇所以上設置が必要です。
天井面積に対する有効換気面積の割合は1/250以上としてください。
■軒裏給気・小屋裏排気の場合:1/900
軒裏又は屋外に面する小屋裏の壁に給気口を設け、かつ屋外に面する小屋裏の壁に排気口を垂直距離で900以上離して設けたものとします。
天井面積に対する有効換気面積の割合は1/900以上としてください。
■軒裏給気・棟排気の場合:軒裏 1/900、棟 1/1600
軒裏又は屋外に面する小屋裏の壁に給気口を設け、かつ小屋裏の頂部に棟換気などの排気口を設けたものとします。
天井面積に対する有効換気面積の割合はそれぞれ1/900、1/1600以上としてください。
といった具合にそれぞれ決められているので屋根形状にあった換気方法の選定・計算が必要となります。
屋根断熱の場合は小屋裏空間まで含めて断熱しているので上記の検討は不要となります。
いかがでしたか?
前回、前々回と外皮計算について触れてきましたので関連して今回は小屋裏空間について触れてみました。
弊社での長期優良住宅等の申請業務では小屋裏の換気計算も含んでおります。
安く!早く!正確に!をモットーに
これからもより皆様のお力になれるよう日々対応します。
株式会社エムズアーキプランニングをよろしくお願いします。